![]() ボレート−ポリオール錯体を含有する水性薬学的組成物
专利摘要:
本発明は、多用量の、眼科用組成物の提供に関する。この組成物は、USP保存薬有効性要件ならびに同様の保存薬基準(たとえば、EPおよびJP)を満足するのに十分な抗菌活性を有する。この組成物は、ボレート、保存薬またはこれら両方と共に二つの異なるポリオールを含む。この眼科用組成物はまた、代表的に保存薬を含み、そして、複数の他の成分をも含み得る。この眼科用組成物が、コンタクトレンズ用液剤(例えば、コンタクトレンズ保存用液剤または洗浄用液剤)または他の類型の眼科用組成物であり得ることが、企される。 公开号:JP2011514382A 申请号:JP2011500851 申请日:2009-03-03 公开日:2011-05-06 发明作者:バグワチ;ピー. カブラ,;ラジニ ジャニ, 申请人:アルコン リサーチ, リミテッド; IPC主号:A61K31-5575
专利说明:
[0001] (関連する出願との相互参照) 本出願は、2008年3月17日に出願された米国仮特許出願番号第61/037,137号に基づく優先権を主張する。] [0002] (発明の技術分野) 本発明は、組成物の保存を改善するためのボレート−ポリオール錯体を含有する薬学的組成物に関する。より具体的には、本発明は、ボレート、保存薬、またはこれら両方と共に、二つ以上の異なるポリオールを含有する水性薬学的組成物(例えば、多用量眼科用組成物)に関する。] 背景技術 [0003] (発明の背景) 本発明は、米国薬局方(「USP」)、および他の国における類似のガイドラインの保存有効性要件を満足するために十分な抗菌活性を有するように処方される薬学的組成物に関する。保存を達成するための能力は、処方物の構成要素の特有の組み合わせ、および、特に、ボレートと共に二つ以上の異なるポリオールを用いることに基づく。] [0004] 多くの薬学的組成物は、滅菌(すなわち、バクテリア、真菌、および他の病原性微生物を実質的に含まない)であることが、必要とされる。このような組成物の例としては、ヒトまたは他の哺乳動物の体に注射される液剤および懸濁剤;創傷、擦過傷、熱傷、発疹、外科的切開、または皮膚が無傷ではない他の状態に局所応用されるクリーム、ローション剤、液剤、または他の調製物;および直接目に応用される(例えば、人工涙液、洗浄溶液、および薬物製品)か、目への接触にいたるデバイス(例えば、コンタクトレンズ)へと応用されるかのいずれかである、種々のタイプの組成物、が挙げられる。] [0005] 前述の類型の組成物は、滅菌条件下で、当業者に周知である手順を介して、製造され得る。しかし、製品のための包装が一旦、開封されると、それにより、その包装の中に含まれる組成物は、空気、および他の潜在的な微生物の汚染源(例えば、ヒトの患者の手)に曝露され、上記の製品の滅菌性は、損なわれ得る。そのような製品は、代表的に、患者により、多数回使用され、したがって、「多用量」の性質であることが、頻繁に言及される。] [0006] 頻繁に、繰り返される多用量製品の微生物汚染の危険性に対する曝露のために、そのような汚染が起こることを妨ぐための手段を使用することが必要である。使用される手段は、(i)組成物中における微生物の増殖を防ぐ、化学薬剤(本明細書中で、「抗菌保存薬」といわれる);または(ii)容器内の薬学的組成物に微生物が達する危険性を予防または減少させる包装システム、であり得る。] [0007] 重要な多用量眼科用組成物は、一般に、バクテリア、真菌、および他の微生物の増殖を妨げるために、一つ以上の抗菌保存薬を含有していた。このような組成物は、角膜と直接的に、または間接的にいずれかで接触に至り得る。この角膜は、外因性の化学薬剤に特に敏感である。結果として、角膜上での有害な作用についての可能性を最小化するために、角膜に対して、相対的に無毒な抗菌保存薬を用いること、およびそのような保存薬を相対的に低い濃度で用いることが、好ましい。] [0008] 抗菌保存薬の抗菌有効性と潜在的な毒物学的効果との均衡をとることを達成することは、時には困難である。より具体的には、微生物の汚染からの眼科用処方物の保存のために必要とされる濃度の抗菌薬剤は、角膜および/または他の眼の組織に対する毒物学的作用についての可能性を生じ得る。より低い濃度の抗菌薬剤を用いることは、そのような毒物学的作用についての可能性を減少させることに一般に役立つが、しかし、上記のより低濃度は、必要とされる水準の殺菌有効性(すなわち、抗菌保存性)を達成するのに、十分でない可能性がある。] [0009] 不十分な水準の抗菌保存性の使用は、微生物汚染の可能性を生じ得る。このような汚染は、代表的には、ほとんどの生物学的システムにとって望ましくなく、そして特にヒトの目にとって望ましくない。] [0010] したがって、毒物学的作用についての可能性を増加させることなく、または患者に、微生物汚染の望ましくない危険性をもたらさず、そして眼科的感染をもたらさずに低濃度の薬剤が使用され得るように、抗菌薬剤の活性を強化する手段に対する必要性が存在する。] [0011] 眼科用組成物は、一般に、等張性の、緩衝された液剤として処方される。特に望ましい眼科用組成物は、ボレートまたはボレート−ポリオール複合体を含有する組成物である。このような組成物の例は、特許文献1;特許文献2;特許文献3;特許文献4;特許文献5;特許文献6;および特許文献7に開示され、これらは全て、全ての目的のために、参照により本明細書中に援用される。] [0012] ボレート−ポリオール複合体は、ポリマー性第四級アンモニウムのような保存薬の存在下、抗菌活性を強化するために、眼科用組成物中で用いられ得る。特許文献8;特許文献9;特許文献10;および特許文献11(これら全てもまた、全ての目的のために参照により本明細書中に援用される)を参照されたい。ソルビトールまたはマンニトールのようなポリオールの量における増加は、相対的に少量のボラートが用いられるときでさえ、抗菌活性を著しく増加させ得ることもまた示されている。しかし、マンニトールおよびソルビトールはまた、上記組成物の目中への点眼の後の涙液のpHの正常化に対する耐性に影響し得る。] [0013] 一般に、これらの複合体のボレート構成要素(たとえば、ホウ酸)は、眼科用組成物に、涙液のpHの正常化に対する著しい耐性を提供し得る。これらの眼科用組成物が、少なくともある程度の緩衝を示し、したがって、これらの組成物の元来のpHが、時間に対して著しく変化しないことが、一般に望ましい。しかし、上記の組成物が、望ましくないほどの高い度合いの緩衝を示し、したがって、応用されるとき、目がその特有のpHを維持することを試みるために、これらの組成物が、目を涙で充満させること、そして目に対する不快感を引き起こし得ることもまた、起こりうる。したがって、応用後の涙液のpHの正常化に対する上記の組成物の耐性を最小化することは望ましい。上述のポリオール、特にマンニトール、ソルビトールまたはこれら両方は、涙液のpHの正常化に対する、ボレート構成要素の耐性を、著しく強化し得る。したがって、所望の水準の緩衝を維持するために、ボレート存在下でのこれらのポリオールの濃度を相対的に低く維持することが代表的に望ましい。しかし、これらの、より低い濃度は、眼科用組成物の抗菌活性を制限し、または低下させ得る。] 先行技術 [0014] 米国特許第6,503,497号明細書 米国特許第6,011,062号明細書 米国特許第6,849,253号明細書 米国特許第5,603,929号明細書 米国特許第5,653,972号明細書 米国特許第5,849,792号明細書 米国特許第5,631,287号明細書 米国特許第5,505,953号明細書 米国特許第5,811,466号明細書 米国特許第6,143,799号明細書 米国特許第6,365,636号明細書] 発明が解決しようとする課題 [0015] 上述を考慮すると、ボレート−ポリオール複合体を含み、そして改善された緩衝、抗菌活性、保存有効性またはこれらの任意の組み合わせを示す眼科用組成物を提供することが、特に望ましい。] 課題を解決するための手段 [0016] (発明の要旨) 本発明は、薬学的組成物(例えば、多用量眼科用組成物)に関する。この組成物は、代表的に、二つ以上の異なるポリオール(第一のポリオールおよび第二のポリオールを含む)を含む。好ましい実施形態において、上記の第一のポリオールは、マンニトールまたはソルビトールまたはこれら二つの組み合わせのいずれかから選択され、そして上記の第二のポリオールは、グリセリン、またはプロピレングリコール、またはこれらの組み合わせのいずれかから選択される。この組成物はまた、代表的に、有効量のボレートを含み、ここで、有効量とは、全組成物の約0.5重量/体積%未満である。この組成物は、代表的に、水性であり、そして好ましくはPh. Eur. Aまたは Ph. Eur. Bを満たす。この組成物はまた、代表的に、ポリマー性第四級アンモニウム化合物または他の抗菌性保存薬を含む。] [0017] (発明の詳細な記述) 本発明は、所望の緩衝活性および所望の抗菌活性を示す薬学的組成物、および特に眼科用組成物を提供するための、ボレートの存在下での二つ以上の異なるポリオールの提供に基づき予測される。したがって、この眼科用組成物は、代表的に、第一のポリオール、第一のポリオールとは異なる第二のポリオール、およびボレートを含む。この眼科用組成物はまた、代表的に保存薬を含み、そして、複数の他の成分をも含み得る。この眼科用組成物が、コンタクトレンズ用液剤(例えば、コンタクトレンズ保存用液剤または洗浄用液剤)または他の類型の眼科用組成物であり得ることが、企図される。好ましい実施形態において、上記の眼科用組成物は、治療剤を含有する単一用量または多用量の眼科用組成物であり、そして/または、目への局所応用のために(例えば、目への直接の点眼薬として)構成される単一用量または多用量の眼科用組成物である。] [0018] そうではないと示されない限り、本発明の眼科用組成物の成分について与えられる百分率は、重量/体積(W/V)百分率である。] [0019] 本明細書中で用いられるとき、用語「ボレート」とは、ホウ酸、ホウ酸の塩、ホウ酸エステル誘導体、および他の薬学的に受容可能なボレートまたはこれらの組み合わせをいう。最も適切なものは:ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸マンガンおよび他のそのようなボレートの塩である。ボレートは、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、およびマンニトール)と相互作用し、ボレートポリオール複合体を形成する。このような複合体の類型および比は、隣接した炭素上のポリオールのOH基で、互いに対してトランス配置にはないものの数に依存する。ポリオール成分およびボレート成分の重量/体積百分率は、複合体の一部としてか、そうではないかに関わらず、その量を含むことが理解される。] [0020] 本明細書中で用いられるとき、用語「ポリオール」は、二つの隣接する各々の炭素原子上に、互いにトランスの配置ではないヒドロキシル基を少なくとも一つ有する任意の化合物を含む。ポリオールは、得られる複合体が水溶性であり、そして薬学的に受容可能である限り、直鎖状であっても、環状であってよく、置換されても、非置換であってもよく、またはこれらの組み合わせであってもよい。このような化合物の例としては:糖、糖アルコール、糖酸、およびウロン酸が挙げられる。好ましいポリオールは、糖、糖アルコールおよび糖酸であり、マンニトール、グリセリン、キシリトール、ソルビトールおよびプロピレングリコールが挙げられるが、これらに限定されない。] [0021] 本明細書中で使用されるとき、特定の濃度(例えば、1重量/体積%)に対する成句「未満」は、特定の構成要素(例えば抗菌保存薬)が、組成物中に全く存在しないか、または特定の限度(例えば、1重量/体積%)未満の濃度で存在するかのいずれかを意味する。本明細書中で使用されるとき、成句「有効量の」は、特定の構成要素が、組成物の治療能力、緩衝能力、保存能力および/または抗菌能力に影響を与えるのに十分な量で組成物中に存在することを意味する。] [0022] 本発明の組成物は、代表的に、保存薬を含む。潜在的な保存薬としては、過酸化水素、塩化ベンザルコニウムような塩素を含有する保存薬、または他の保存薬が挙げられるが、これらに限定されない。しかし、好ましい局面によると、本発明の眼科用組成物は、任意の塩素を含有する保存薬を実質的には含まず、そして特に、塩化ベンザルコニウムを実質的に含まない。、上記の眼科用組成物中に含められるもっとも好ましい保存薬は、ポリマー性第四級アンモニウム化合物である。] [0023] 本明細書中で用いられるとき、成句「実質的に含まない」は、眼科用組成物の成分についていうとき、眼科用液剤が、その特定の成分を全く含み得ないか、または、ごく少量の、その特定の成分を含むかのいずれかであることを企図することを意味する。] [0024] 本発明の組成物において有用であるポリマー性第四級アンモニウム化合物は、抗菌作用を有するものであり、そして眼科的に受容可能である。好ましいこの類型の化合物は、米国特許第3,931,319号;同第4,027,020号;同第4,407,791号;同第4,525,346号;同第4,836,986号;同第5,037,647号および同第5,300,287号、ならびにPCT出願WO91/09523(Dziaboら)に開示される。最も好ましいポリマー性第四級アンモニウム化合物は、2,000と30,000との間の数平均分子量を有する、ポリクォーターニウム1(polyquaternium 1)(それ以外ではPOLYQUAD(登録商標)またはONAMERM(登録商標)として公知)である。好ましくは、数平均分子量は、3,000と14,000との間である。] [0025] 上記のポリマー性第四級アンモニウム化合物は、本発明の組成物中で、上記の眼科用組成物の約0.00001重量/体積%より多く、より代表的には、約0.0003重量/体積%より多く、そしてさらにより代表的には、約0.0007重量/体積%より多い量で、一般に用いられる。さらに、上記のポリマー性第四級アンモニウム化合物は、本発明の組成物中で、上記の眼科用組成物の約3重量/体積%未満の、より代表的には、約0.003重量/体積%未満の、そしてさらにより代表的には、約0.0015重量/体積%未満の量で、一般に用いられる。] [0026] 上述で示唆されるように、上記の眼科用組成物は、二つ以上のポリオールの組み合わせを含み、第一のポリオールは第二のポリオールと異なる。この第一のポリオールは、好ましくは、眼科用組成物の目への点眼後の涙液のpHの正常化に対するボレート構成要素の耐性を著しく強化するポリオールである。対照的に、上記の第二のポリオールは、好ましくは、上記の眼科用組成物のボレート構成要素のそのような耐性を強化しないか、または最小限でしか強化しないポリオールである。] [0027] 上記の第一のポリオールは、単一のポリオールであるか、またはポリオールの群であり得る。この第一のポリオールの各々のポリオールは、好ましくは、アルキル鎖中の炭素の実質的な部分(すなわち、50%より多く、70%より多く、または90%より多く、または全て)に結合しているヒドロキシル基(−OH基)を有するアルキル鎖を含む糖アルコールである。この第一のポリオールの各々のポリオールのアルキル鎖は、5炭素(ペンタン)、6炭素(ヘキサン)、7炭素(ヘプタン)またはこれらの任意の組み合わせを代表的に含む。上記の第一のポリオールに適したポリオールの例としては、マンニトール((2R,3R,4R,5R)−ヘキサン−1,2,3,4,5,6−ヘキソール)、ソルビトール((2R,3S,4S,5S)−ヘキサン−1,2,3,4,5,6−ヘキソール)、これらの組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定されない。上記の第一のポリオールに適した別の可能なポリオールはキシリトール((2R,3R,4S)−ペンタン−1,2,3,4,5−ペンタオール)である。好ましい実施形態において、上記の第一のポリオールは全体として、または実質的に全体として(すなわち、少なくとも95重量%)、マンニトール、またはソルビトールまたはこの両方である。これらの中で、上記の第一のポリオールが実質的に全体としてマンニトールであることが、代表的に好ましい。] [0028] 本明細書中で用いられるとき、用語「実質的に全体として」は、どの成分が、上記の眼科用組成物の構成要素の部分であるかを記載するために用いられるとき、上記の構成要素が、一つ以上の特定の成分から全体として形成されるか、または、一つ以上のこれらの特定の成分から実質的に全体として、ごくわずかの量の構成要素(上記の一つ以上の特定の成分以外から形成される)を伴って形成されることが企図されることを意味する。] [0029] 上記の第一のポリオールは、上記の眼科用組成物の、代表的には少なくとも約0.01重量/体積%、より代表的には少なくとも約0.15重量/体積%、そしてさらに代表的には約0.25重量/体積%である。上記の第一のポリオールはまた、上記の眼科用組成物の、代表的には約5重量/体積%未満、より代表的には1.6重量/体積%未満、そしてさらにより代表的には0.5重量/体積%未満である。] [0030] 上記の第二のポリオールもまた、単一のポリオールであるか、またはポリオールの群であり得る。この第二のポリオールの各々のポリオールは、上記第一のポリオールのように、好ましくは、アルキル鎖中の炭素の実質的な部分(すなわち、50%より多く、70%より多く、または90%より多く、または全て)に結合しているヒドロキシル基(−OH基)を有するアルキル鎖を含む糖アルコールである。この第二のポリオールの各々のポリオールのアルキル鎖は、2炭素(エタン)、3炭素(プロパン)、または4炭素(ブタン)を代表的に含む。上記の第二のポリオールに適したポリオールの例としては、グリセロール(プロパン−1,2,3−トリオール)、プロピレングリコール(プロパン−1,2−ジオール)、これらの組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定されない。好ましい実施形態において、この第二のポリオールは、全体として、または実質的に全体として(すなわち、少なくとも95%)、グリセロール、またはプロピレングリコール、またはこの両方である。これらの中で、上記の第二のポリオールが実質的に全体としてプロピレングリコールであることが、代表的に好ましい。] [0031] 上記の第二のポリオールは、上記の眼科用組成物の、代表的には少なくとも約0.015重量/体積%、より代表的には少なくとも約0.2重量/体積%、そしてさらに代表的には約0.3重量/体積%である。上記の第一のポリオールはまた、上記の眼科用組成物の、代表的には約7重量/体積%未満、より代表的には5重量/体積%未満、さらにより代表的には1.8重量/体積%未満、そしてさらにより代表的には約1.2重量/体積%未満である。] [0032] 一般に、種々の量のボレートが、本発明の眼科用組成物中に含められ得ることが企図される。しかし、より低い濃度のボレートが、二つ以上の異なるポリオールと共に用いられるとき、予期しない優れた抗菌活性、保存有効性、所望の緩衝またはこれらの組み合わせをもたらし得ることが見出されている。代表的に、本発明について、上記のボレートは、上記の眼科用組成物の少なくとも約0.05重量/体積%、より代表的には少なくとも約0.1重量/体積%、そしてさらにより代表的には少なくとも約0.25重量/体積%である。さらには、上記のボレートは、有利に、上記の眼科用組成物の約0.75重量/体積%未満、より代表的には約0.5重量/体積%未満、そしてさらにより代表的には約0.4重量/体積%未満、そしてさらに可能であれば約0.35重量/体積%未満であり得る。このことは、特に、上記のポリオールとボレートとの組み合わせが、ポリマー性第四級アンモニウム化合物(例えば、ポリクォーターニウム−1)のような保存薬の存在下で使用される事例である。] [0033] 上記の眼科用組成物の目のうちでの涙液のpHの正常化に対する耐性は、代表的には所望の範囲内である。そのような耐性は、所定のpHへと上記組成物のpHを変化させるために用いられる眼科用組成物の量または体積ごとの、塩基もしくは酸の量または体積という用語で定量され得る。涙液のpH(7.5)へと上記組成物の元来のpHを変化させるための眼科用組成物の量または体積ごとの、必要とされる塩基もしくは酸の量は、重要であり得る。なぜなら、その量が、上記組成物の目の中の点眼後に涙液のpHを正常化させるために上記組成物が提供する耐性を表し得るからである。特に、本発明について、涙液のpHへの正常化に対する耐性は、上記組成物の元来のpHを7.5のpHへと変化させるために、眼科用組成物の体積ごとの、必要とされる1N NaOH(1規定NaOH)または1N HCl(1規定HCl)の体積として、定量化され得る。例えば、1N NaOHの10マイクロリットル(μl)の添加は、上記の眼科用組成物の1ミリリットル(ml)のpHを、その元来のpH(例えば、7.0未満のpH)から、7.5のpHへと変更させ得る。本発明の眼科用組成物は、7.5のpHに達するために、NaOHまたはHClのいずれをも必要とし得ない。本発明の代表的な眼科用組成物は、代表的に少なくとも0.5μlの、より代表的には少なくとも1.0μlの、そしてさらにより代表的には少なくとも2.0μlの1N NaOHを、1mlの上記の眼科用組成物を7.5のpHへと至らしめるために必要とする。20μl未満の、より代表的には15μl未満の、さらにより代表的には10μl未満の、そしてさらに可能であれば6.0μl未満の、1N NaOHが1mlの上記の眼科用組成物を7.5のpHへと至らしめ得ることもまた代表的である。涙液のpHへの正常化に対する耐性が、1mlの上記の眼科用組成物を7.5のpHへと至らしめる1N NaOHのマイクロリットルとして与えられている幾つかの例が、以下に提供される。] [0034] 本発明は、水性薬学的組成物についてのUSP保存薬有効性要件ならびに他の保存薬有効性基準を、上記の組成物が満足するのに十分な抗菌活性を有する、多用量眼科用組成物の提供に、特に関する。] [0035] 米国および他の国/地域の多用量眼科用液剤の保存薬有効性基準は以下の表に記載される。] [0036] 上記のUSP27に対して同定される基準は、以前のUSPの版(特に、USP24、USP25およびUSP26)に記載される要件と実質的に同一である。] [0037] 本明細書中に記載されるボレート/ポリオールシステムは、種々のタイプの薬学的組成物中に含められ、組成物(例えば、眼科用、耳用、鼻用、および皮膚科用組成物)の抗菌活性および保存を強化し得るが、特に眼科用組成物において有用である。このような組成物の例としては:眼科用の薬学的組成物(例えば、緑内障、感染、アレルギーおよび炎症の処置において用いられる局所用組成物);コンタクトレンズを処理するための組成物(例えば、洗浄用製品およびコンタクトレンズを着用する患者の目の快適性を強化するための製品);および他のタイプの眼科用組成物(例えば、目の潤滑用製品、人工涙液、収れん薬など)が挙げられる。上記の組成物は、水性であっても、非水性であってもよいが、しかし一般には水性である。] [0038] 本発明の組成物は、種々のタイプの治療剤を含有し得る。本発明は、非イオン性である治療剤を含み得る。特に、薬剤が、遊離塩基の形態、または一価のアニオンとの塩(例えば、塩酸塩)の形態において組成物中に含まれるとき、カチオン性の治療剤もまた、上記の組成物において使用され得る。] [0039] 本発明の眼科用組成物中に含有され得る治療剤の例としては、プロスタグランジン類縁体(例えば、ラタノプロスト、トラボプロストおよびウノプロストン)、血圧降下性脂質(例えば、ビマトプロスト(bimatoprost))、およびグルココルチコイド(例えば、プレドニゾロン、デキサメタゾン、およびロトポレドノール(lotoporednol))が挙げられる。上記のものに、付け加えられ得るか、または代替となり得る例としては、チモロール(例えば、マレイン酸チモロール)、オロパタジン(例えば、オロパタジン塩酸塩)、ブリンゾラミド、ドルゾロミド、ブリモニジン(brimonidine)、エメダスチン(emadastine)、タンドスピロン、ロスコビチン(roscovitine)、ネパフェナク(nepafenac)、ブラディキニン(bradykinin)、PDE4インヒビター、これらの組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定されない。] [0040] 本発明は、角膜または隣接する他の目の組織が刺激されている状態またはドライアイの患者の処置におけるような、頻繁な組成物の応用を必要とする状態の処置と関連する多用量眼科用組成物の提供に関し得る。本発明の組成物はまた、人工涙液、目の潤滑剤ならびに、ドライアイ状態および目の炎症または不快感を伴う他の状態を処置するために用いられる他の組成物の分野において有用であり得る。上記の組成物はまた、緑内障を処置するために、特に有用であり得る。] [0041] 本発明の組成物は、一般に、滅菌の水性液剤として処方される。本発明の組成物はまた、この組成物を用いて処置される目および/または他の組織と適合可能であるように処方される。目への直接の応用を意図される眼科用組成物は、目と適合可能であるpHおよび等張性を有するように処方される。上記の組成物は、懸濁剤または他のタイプの液剤であり得ることもまた企図される。] [0042] 上記の組成物は、4〜9、好ましくは5.5〜8.5、そして最も好ましくは、5.5〜8.0の範囲のpHを、代表的に有する。特に所望されるpHの範囲は6.0〜7.8であり、そして、より具体的には6.4〜7.2である。この組成物は、200〜400または450ミリオスモル毎キログラム(mOsm/kg)、より好ましくは240〜360mOsm/kgの重量オスモル濃度を有する。] [0043] 本発明の組成物は、種々のタイプの薬学的賦形剤(例えば、界面活性剤、粘度調節剤(例えば、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)またはこれらの組み合わせ)など)を含有し得る。そうではないと言明されない限り、必要とされなくとも、界面活性剤は代表的に望ましい。好ましくは、使用されるとき、本発明の界面活性剤は、非イオン性の植物油由来の界面活性剤である。とくに好ましいものは、水素化され、エトキシ化された植物油、種子油、および/またはナッツ油あるいはこれらの組み合わせである。そのような植物油、種子油、および/またはナッツ油由来の界面活性剤としては、ババス油、扁桃油、トウモロコシ油、パーム種子油、ヒマシ油、ココナッツ油、綿実油、ホホバ油、アマニ油、カラシ油、オリーブ油、ピーナッツ油、サフラワー油、ゴマ油、ダイズ油、ヒマワリ種子油および麦芽油、これらの水素化誘導体またはエトキシ化誘導体、あるいはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。好ましい油は、ヒマシ油、ババス油、扁桃油、トウモロコシ油、およびパーム種子油、であり、最も好ましいものは、ヒマシ油およびカババス(cababassu)油(例えば、Croda Oleochemicals, Englandから入手されるCrovol油)である。例えば、非イオン性の界面活性剤である、ポリオキシル(polyoxyl)40水素化ヒマシ油が、トラボプロストのような薬物の可溶化または安定化のために用いられ得る。] [0044] 特に好ましい界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(POE)(40)水素化ヒマシ油(または、PEG(40水素化ヒマシ油)(HCO−40)、POE(60)水素化ヒマシ油(HCO−60)、およびPOE(200)水素化ヒマシ油(HCO−200)が挙げられる。] [0045] 出願人は、本開示中の全ての引用文献の全ての内容を、具体的に援用する。さらに、量、濃度または他の値もしくはパラメータは、範囲、好ましい範囲、または好ましい上の値および好ましい下の値の一覧のいずれかとして与えられ、このことは、範囲が別個に開示されているかどうかに関わらず、任意の上限値または好ましい値と、任意の下限値または好ましい値との間の任意の一対から形成される全ての範囲を具体的に開示することであると理解されべきである。数値の範囲が、本明細書中で、明示されるとき、そうではないと示唆されない限り、その範囲は、その終点、ならびにその範囲内の任意の整数および分数を含むことが意図される。本発明の範囲が、範囲を定義するときに明示される、具体的な値に制限されることは意図されない。] [0046] 本発明の他の実施形態は、本明細書の考察および本明細書中に開示される本発明の実施から、当業者にとって明らかである。本明細書および実施例は、以下の特許請求の範囲およびその均等物により示されている、本発明の真の範囲および意図によってのみ、例示的であると考えられることが意図される。] [0047] 以下の表Aは、本発明の眼科用組成物の例示的に好ましい処方物に適した例示的な成分およびこれらの成分の所望の重量/体積百分率の一覧を提供する。] [0048] 表Aの重量/体積パーセントは、上記の重量/体積パーセントの±10%以上、±20%以上、±30%以上、±90%以上、変動し得ること、および上記の変数は、本発明の成分に対する範囲を作るために具体的に用いられ得ることが理解される。例えば、±20%の変動を有する10%の成分の重量/体積パーセントは、成分が、8重量/体積%〜12重量/体積%の範囲の重量/体積百分率を有し得ることを意味する。] [0049] 以下の実施例は、本発明の選択される実施形態をさらに説明するために提供される。実施例において示される処方物を、眼科用薬学的組成物の分野の当業者に周知である手順を用いて調製した。] [0050] 以下の実施例により記載されるような、抗菌保存薬の有効性を、カテゴリー1A製品に対して米国薬局方24(USP)に記載される方法にしたがって、生物攻撃試験を用いて決定した。以下:グラム陽性の植物性バクテリア(Staphylococcus aureusATCC6538)、グラム陰性の植物性バクテリア(Pseudomonas aeruginosa ATCC 9027およびEscherichia coli ATCC 8739)、酵母(Candida albicans ATCC 10231)および糸状菌(Aspergillus niger ATCC 16404)の一つ以上の既知の水準で、試料を接種した。その後、試料を、特定の間隔で取り出し、抗菌保存薬システムが、故意に上記処方物へと導入された生物の増殖を無くすことまたは阻害することが可能であるかを決定した。抗菌活性の速度または水準は、引用された調製物のカテゴリーについてのUSP保存薬有効性基準に対する適合を決定する。] [0051] 表Bに示されるように、USP27抗菌有効性試験は、カテゴリー1A製品を含有する組成物が、およそ105〜106のバクテリアの最初の接種物を7日間で1log減少(すなわち、微生物個体数において90%の減少)させ、そして、14日間で3log減少(すなわち、微生物個体数において99.9%の減少)させるのに十分な抗バクテリア活性を有することを要求し、そして、微生物の個体数が、14日間の期間の終了後に全く増加し得ないことを要求する。真菌に関しては、USP基準は、組成物が、全28日の試験期間の間、最初の接種物の個体数に対して停滞(すなわち、増殖しない)を維持することを要求する。カテゴリー1A製品は、注射液製品、または他の非経口用製品(乳剤、耳用、滅菌の鼻用製品を含む)および水性の塩基もしくはビヒクルとともに作製される眼科用製品である。] [0052] 微生物の個体数を計算する際の誤差限界は、+/−0.5logとなることが、一般に許容される。したがって、本明細書中で使用されるとき、用語「停滞」とは、上述で議論されるUSP基準に関して、最初の個体数が、最初の個体数と比較して、0.5logのオーダーより多く増加することが可能でないことを意味する。] [0053] (実施例) 実施例A〜Uの処方物は、本発明の望ましい状況の説明として提供される。これらの実施例は、特に上記のボレート、ポリマー性第四級アンモニウム化合物またはこれら両方と組み合わせて、二つの異なるポリオールの組み合わせを含有する本発明の眼科用組成物の抗菌活性および/または保存薬有効性を説明する。実施例A〜Uの成分の百分率は、重量/体積パーセントである。] [0054] (実施例A〜D) 表Cは、処方物A〜D、およびこれらの処方物に関するデータを提供する。] [0055] 実施例A〜Dの4個全てが、0.001%のポリクォーターニウム−1および0.3%のホウ酸を含有する。実施例A〜Cは、一つのポリオール、マンニトールのみを、0.1%から、0.3%または0.9%の濃度で含有する。これら3つの処方物は、Ph.Eur.Bの基準にのみ合致する。これら全ては、Candia AlbicanについてのPh.Eur.A基準に合致しない。加えて、実施例AおよびBは、Staph AureusについてのPh.Eur.A基準に合致しない。0.3%のマンニトールおよび1.8%のプロピレングリコールという、二つのポリオールの組み合わせを含有する実施例Dは、Ph.Eur.A基準に合致する。] [0056] (実施例E〜L) 表DおよびEは、処方物E〜L、およびこれらの処方物に関するデータを提供する。] [0057] ] [0058] 実施例Eは、本発明の代表的な例である。実施例Eは、より低い濃度のホウ酸(0.3%)およびマンニトール(0.3%)を含有する。実施例Eは、好ましいプロピレングリコール濃度(0.75%)を有する。この処方物はまた、等張性であり、そしてPh.Eur A保存に合致する。] [0059] 実施例Fは、実施例Fがポリクォーターニウム−1を含有しないこと、任意の慣用的な保存薬を実質的に含まないこと、そして、さらに、ボレートおよびポリオールの組み合わせから構成されるか、またはボレートおよびポリオールの組み合わせから本質的に構成されるシステムにより、抗菌活性が提供されないこと以外は、実施例Eと同じ組成を有する。実施例Fは、USP、Ph.Eur BおよびPh.Eur.A保存に合致しないが、A.Nigerに対する良好な活性を示す。したがって、ポリクォーターニウム−1は、本発明にとって、代表的に望ましい。] [0060] 実施例Gは、実施例Gがホウ酸を含有しないことを除いて、実施例Eと同じ組成を有する。実施例GはUSP保存基準に合致するが、Ph.Eur BおよびPh.Eur.A 保存基準には合致しない。このホウ酸の除去は、A.Nigerに対する微生物活性に著しく影響する。このホウ酸の除去はまた、S. Aureusに対する活性を減少させる。したがって、ホウ酸は、本発明の眼科用組成物にとって望ましい。] [0061] 実施例Hは、実施例Hがマンニトールを含有しないことを除いて、実施例Eと同じ組成を有する。実施例HはUSPおよびPh.Eur Bの保存基準に合致するが、Ph.Eur.A 保存基準には合致しない。マンニトールの除去は、A.Nigerに対する微生物活性に著しく影響する。実施例Gにより示されるように、マンニトールそのものはA.Nigerに対して何の活性も有さないことは理解される。しかし、ホウ酸とのマンニトールの複合体は、より低い濃度において、A.Nigerに対して、非常に著しい活性を有する。したがって、本発明の眼科用組成物が、少なくとも低濃度のマンニトールを有することは望ましい。] [0062] 実施例I、JおよびKは、プロピレングリコールを含有しない。実施例Iにおいて、プロピレングリコールを、追加のマンニトールに置き換えた。マンニトールのホウ酸に対する比率の増加は、ホウ酸の複合体化およびイオン化を著しく増加させる。しかし、A.Nigerに対するホウ酸−ポリオール複合体の活性は、ホウ酸のイオン化/複合体化がより低い水準になると増加し、そして、ホウ酸の複合体化/イオン化がさらに増加すると、この活性は減少を始めることが理解される。結果として、実施例JのA.Nigerに対する微生物活性は、実施例Hより高くなるが、実施例Eより低くなる。実施例Iの組成物は、Ph.Eur.A PET基準に合致しない。さらには、このホウ酸のイオン化における増加は、涙液のpHの正常化に対する耐性を増加させ、したがって、ある点を越えて望ましくない。したがって、本発明にとって、マンニトールの濃度を約1.5%未満に維持することは一般に好ましい。より高いマンニトール濃度は、代表的に望ましくない。] [0063] 実施例Jにおいて、プロピレングリコールを、追加の量の塩化ナトリウムで置き換えている。この実施例について、プロピレングリコールの除去は、Candida albicansおよびStaph Aureusに影響する。しかし、A.Nigerの活性は、著しくは影響されない。この処方物は、USPおよびPh.Eur.Bの基準に合致するが、Ph.Eur.A基準には合致しない。] [0064] 実施例Kにおいて、プロピレングリコールおよび塩化ナトリウム両方は、マンニトールで置き換えられる。したがって、処方物は、高い濃度のマンニトール(4.6%)を有する。0.3%のホウ酸でのそのような高い濃度のマンニトールが、Candida albicansおよびStaph aureusに対するポリクォーターニウム−1の著しく強化された活性を提供するが、A. Nigerに対しては、相対的に乏しい活性を有する。したがって、高い濃度のマンニトールのみでは、代表的には、Ph.Eur Aまたは、Ph.Eur.B保存でさえ提供するのに十分ではない。] [0065] 実施例Lにおいて、塩化ナトリウムを、追加のマンニトールで置き換える。したがって、マンニトールの濃度は、2.3%である。処方物はまた、0.75%のプロピレングリコールを有する。この組成物は、Ph.Eur.A保存に合致する。しかし、そのA.Nigerに対する活性は、0.3%のホウ酸を有する実施例Eの活性より、わずかに低い。したがって、特定の濃度のマンニトールということよりも、より多い量のホウ酸が複合体化されると、A.Nigerに対する活性は減少することが理解される。したがって、マンニトールの濃度を1.5重量/体積%未満に維持することが代表的に好ましい。] [0066] 上述の実施例Dを参照すると、塩化ナトリウムのかわりに、追加のプロピレングリコールが存在する。この処方物は、Ph.Eur Aに合格し、そしてA.Nigerに対して良好な活性を有する。したがって、マンニトールとは違い、より高い濃度のプロピレングリコールは、プロピレングリコールがホウ酸と同じ程度に複合体化しないので、代表的に微生物活性を減少させない。] [0067] (実施例M〜P) 表Fは、処方物M〜P、およびこれらの処方物に関するデータを提供する。] [0068] 実施例M〜Pは、プロピレングリコールの濃度の作用を示す。この結果は、0.25%のプロピレングリコールがCandida albicansに対する保存を著しく改善することを示す。0.5%のプロピレングリコールがStaph AureusおよびCandida Albicansに対する保存をさらに改善する。したがって、0.3%以上のプロピレングリコールの濃度が、所望の結果をもたらすために代表的に必要とされ、そして、0.5%以上のプロピレングリコールの濃度が、代表的に好ましい。] [0069] (実施例Q) 表Gは、処方物Qおよびこの処方物に関するデータを提供する。] [0070] 上述で言及されるように、表Dの実施例Eは、本発明の代表的な例である。実施例Eは、より低い濃度のホウ酸(0.3%)およびマンニトール(0.3%)を含有する。実施例Eは、好ましい濃度のプロピレングリコール(0.75%)を含有する。実施例Qは、pH6.8ではなく、7.4のpHを有すること以外は、同じ組成を有する。処方物Qもまた、Ph.Eur A保存に合致する。] [0071] (実施例R〜U) 表Hは、処方物R〜U、およびこれらの処方物に関するデータを提供する。] 実施例 [0072] 実施例Tは、実施例Tがマレイン酸チモロールおよび、より低い濃度の塩化ナトリウムを含有する以外は、実施例Eと同様である。マレイン酸チモロール(多価のマレイン酸イオンを有する)の添加は、保存薬の性能に対する作用をわずかに逆転させる。しかし、これはまだ、Ph.Eur.A活性に合致する。しかし、両極端のpHである6.2および7.4のpHである処方物(RおよびU)は、Ph.Eur.B基準に合致するが、Staph aureusおよびAspergillus nigerに対するPh.Eur A基準にそれぞれ合致しない。]
权利要求:
請求項1 多用量眼科用組成物であって、以下:マンニトール、ソルビトールまたはこれらの組み合わせから選択される、第一のポリオール;プロピレングリコール、グリセリン、またはこれらの組み合わせから選択される、第二のポリオール;有効量が該組成物の全量の約0.5重量/体積%未満である、該有効量のボレート;抗菌保存薬;および水、を含有する、多用量眼科用組成物。 請求項2 前記組成物が、Ph.Eur.A、Ph.Eur.B、またはこれらの両方を満足する、請求項1に記載の組成物。 請求項3 前記保存薬が、ポリマー性第四級アンモニウム化合物、過酸化水素またはこれらの組み合わせから選択される、請求項1または2に記載の組成物。 請求項4 前記保存薬がポリクォーターニウム−1を含む、請求項1、2、または3に記載の組成物。 請求項5 請求項2〜4のいずれかに記載の組成物であって、前記保存薬が、該組成物の、少なくとも約0.0003重量/体積%であるが、約0.003重量/体積%未満である、組成物。 請求項6 請求項1〜5のいずれかに記載の組成物であって、前記第一のポリオールが、該組成物の、少なくとも約0.01重量/体積%であるが、約0.5重量/体積%未満である、組成物。 請求項7 請求項1〜6のいずれかに記載の組成物であって、前記第二のポリオールが、該組成物の、少なくとも約0.1重量/体積%であるが、約5重量/体積%未満である、組成物。 請求項8 任意の塩素を含有する薬剤を実質的に含まない、請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。 請求項9 任意の塩化ベンザルコニウムを実質的に含まない、請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。 請求項10 界面活性剤をさらに含有する、請求項1〜9のいずれかに記載の組成物。 請求項11 前記界面活性剤が、HCO−40である、請求項10に記載の組成物。 請求項12 請求項11に記載の組成物であって、前記HCO−40が、該組成物の少なくとも約0.03重量/体積%であるが、約0.5重量/体積%未満である、組成物。 請求項13 請求項1〜12のいずれかに記載の組成物であって、目への点眼後の涙液のpHの正常化に対し、該組成物により提供される耐性が、15μl(1MNaOH)/mL(組成物)未満である、組成物。 請求項14 請求項1〜13のいずれかに記載の組成物であって、目の中の点眼後の涙液のpHの正常化に対し、該組成物により提供される耐性が、10μl(1MNaOH)/mL(組成物)未満である、組成物。 請求項15 前記第一のポリオールが、マンニトールである、請求項1〜14のいずれかに記載の組成物。 請求項16 前記第二のポリオールが、プロピレングリコールである、請求項1〜15のいずれかに記載の組成物。 請求項17 塩化ナトリウムをさらに含有する、請求項1〜16のいずれかに記載の組成物。 請求項18 請求項1〜17のいずれかに記載の組成物であって、該組成物のpHが、約6.4〜約7.2である、組成物。 請求項19 治療剤をさらに含有する、請求項1〜18のいずれかに記載の組成物。 請求項20 前記治療剤がトラボプロストである、請求項19に記載の組成物。 請求項21 ヒトの目へ、請求項1〜20のいずれかに記載の組成物を提供する工程を包含する、方法。
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